>>1の続き)
「橋下市長が市役所をなくすゆうから、それはうちらみたいな生活の厳しい弱者の味方と思とった。でも最近、テレビ見とったら、
大阪市から大阪都になっても、うちらの生活がよくなるわけやないらしいな。なら別に大阪都にせんでもええんとちゃうか? 
なんか騙された気分やで……」(同・Bさん・65歳男性)
 こうした思い込みは日雇い生活者や路上生活者も同じだ。彼らは大阪都構想が実現すれば、自分たちの生活が今以上に潤うと信じて疑わなかった。
大阪都実現でウチらにカネ配ってくれると思ってたわ「大阪都になれば無駄な出費が抑えられる。ええことやないか。でもそれは日雇いで頑張ってる者のために
橋下市長が頑張ってくれると思うてたんや。
けど、今さら都構想と日雇い生活者の生活は別モノやといわれると困るな。それなら都構想は賛成できへんで。あんたらマスコミの伝え方も悪いとちゃうか?」
(日雇い生活者・Cさん・55歳)

 Cさんが言うように都構想住民投票を前にしてマスコミが正しく情報を伝えていないとの不満の声は路上生活者の間からも聞こえてくる。

「橋下市長が出てきたとき、そらマスコミも“正義の味方”と持ち上げてたやないか? で、なんや? 大阪市が大阪府と一緒になったらその分、浮いたカネは大阪都、
つまり役所に入るんやて? それならうちらの生活の足しにも何にもならへんやないか。てっきり大阪都が実現したらうちらにカネでも配ってくれると思うてたわ」
(路上生活者・Dさん・70歳)

 住民投票の投票権がないDさんを別にして、西成区の生活保護受給者、日雇い労働者の間では、大阪都構想実現による行政のコストカットによる恩恵を自分たちが
受けられないのであれば、来る17日の住民投票は反対票を投じると話す。

 思わぬ“援軍”の登場に大阪市職員(40代男性)は記者の取材に「西成区住民をはじめとする市民の皆様に、
大阪都構想の矛盾を理解して頂けたことで勇気100倍だ」とコメントした。

 大阪市職員と西成区住民のタッグに橋下市長はどう迎え撃つか。決戦の行方は投票日17日の深夜にも判明する見通しだ。

http://news.infoseek.co.jp/article/dmmnews_966487/