ばく大な借金かかえる仁川市で、初めて公務員給与一部未払い 【東亜日報】
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“借金返済のために流動性支障”…手当て15億支給一日。広域自治体では初事例

 ばく大な借金を抱えている仁川市(インチョンシ)で、職員の給与が未払いになる初めての事態がおきた。
大田(テジョン)東区(トング)庁など、一部基礎自治体で賃金未払が生じたことはあるが、広域地方自治体
で給与が遅配になったのは初めての出来事だ。

 仁川市は2日午前、職員公示事項で‘福利厚生費を支給できなくなった’というメッセージを出した。この日
午前、手当てを受け取れなかった市職員は、本庁と各事業所などを合わせて6000人あまりに達し、未支給
総額は20億ウォンにのぼる。4級職はおよそ80万ウォン、7級職でも40万ウォンが未払いになった。しかし、
市はこの日午後になって5億ウォンを支給し、翌3日に残り15億ウォンを全額支給した。市関係者は“借金を
返す過程で一時的に流動性に問題が生じて起きた事態”として、“経済特区土地販売代金などが入金され
たので、来月からは支障なく給与が支払われるだろう”と話した。

 すでに仁川市(インチョンシ)は先月から、地方自治体では初めて公務員手当ての一部削減を実施して
いる。市関係者は“手当て削減により、年間約100億ウォンの予算を節減している”と明らかにした。

 仁川市の財政難は深刻な状況だ。今年度予算は7兆2600億ウォンだが、税収と比較すると7000億ウォン
以上の赤字が予想される。総負債額は2兆7000億ウォンもなる。ミラノデザインシティ、月尾銀河レール事業
などの事業を推進する過程で借金が急増した。自助努力はしているものの、仁川都市鉄道、アジア競技大会
競技場建設など大型の事業が進行中なため、財政危機を克服するには限界がある。

 市公務員たちも不安を感じている。30年間公務員として勤めてきたA氏は“来るべきものがきた。‘公務員
は鉄鉢’という話も、仁川市にはあてはまらないようだ”として、“毎月給料日に支払われるのか心配しなけ
ればならない身分になった”と話した。

 仁川経実連など市民社会団体で構成された、‘仁川市財政危機克服のための市民会’は2日に記者会見
を開き、“仁川市には8495億ウォンの累積赤字があって、今年も主要事業に7000億ウォンの追加財源が
必要だ”として、“仁川アジア競技を市の予算でまかなうことにあれば、仁川は破産することが明らかだ”と
して、関連特別法制定を促した。